2000年4月22日土曜日

2000サンボ・パンアメリカンチャンピオンシップ結果

サンボ・パンアメリカンチャンピオンシップ報告

【2000 SAMBO WRESTLING PAN-AMERICAN CHAMPIONSHIP】

会場:アメリカ合衆国オレゴン州ユージーン市(EUGENE, OREGON, U.S.A)ダウンタウンアスレチッククラブ
日程:2000年4月21~22日
日本人選手結果
57キロ級優勝 佐々木豊(ブックオフコーポレーション)
68キロ級優勝 吉澤 昌(ソニー・マガジンズ)

 ヒクソン・グレイシーはじめ、現在のバーリ・トゥードで活躍する強豪柔術家、レスラーも数多く参戦し、そのプロフィールに名を残している由緒あるサンボ・パンアメリカン選手権が本年度はオレゴン州ユージーンで 開催されました。ユージーンは日本ではあまりなじみがありませんが、シアトルから飛行機で1時間強に位置し、 NIKEのフィリップ・ナイト氏の母校オレゴン大学あることで有名な地方都市です。
 今年は旧共産圏のロシア、ブルガリア、グルジアなどの選手がビザを取得できずに不参加となりましたが、 合衆国ナショナルチームや、米国で人気上昇中の柔術選手の参加などがあり 、バラエティに富んだ出場メンバーでした。
 レフェリーはロシア、アルメニア。現行の国際ルールで行われました。
 軽量級は参加選手が少なかったこともあり、一昨年に続いての参加となった佐々木選手は手堅く
優勝。 前回より一階級あげての出場ですが二階級制覇です。初出場の吉澤は4試合行いましたが、
そのほとんどが柔術家。 負傷もあったため立ち技で勝負し決勝のマイク・アス選手(米国)戦まで全試合テクニカル1本勝ちで優勝。

 また、74キロ級には現地留学中の越田専太郎選手(金沢大学OB)が出場。柔道・正力杯への出場経験もある 越田選手は優勝も期待されましたが、ルールに不慣れなこともあり、世界選手権米国代表選手にアキレスをとられ 不運にも見込み一本負けで準優勝でした。
 しかしながら、出場した3人の日本人選手が全員準優勝以上ということで上々の結果だったと思われます。

 今大会のトーナメントディレクターであるアルカディ・ブジン氏(100キロ級元世界王者)によれば、
「2002年のサンボ世界選手権をこのユージンに誘致したい」そうです。
市内のオレゴン大学には、強豪であるカレッジ・レスリングとバスケットボールの専用アリーナもあるので、もし実現すれば大規模な大会となることでしょう。

 西海岸といえば、「柔術」というイメージが強いでしょうが、この街にはふたつのサンボ道場があり、
意外なところで根付こうとしているサンボを体感することができました。
(吉澤 昌)