2014年6月25日水曜日

【インタビュー】“世界最強のオタク”を目指して。格闘家・岡倫之がアジアサンボ選手権大会への意気込みを語る!「世界の舞台に繋げていきたい」

サンボをはじめ、レスリング、パンクラチオン、ブラジリアン柔術など計6競技で全日本チャンピオンの称号を持つ、日本格闘技界のホープ・岡倫之選手(ブシロード所属)。アニメやサブカルチャーをこよなく愛することから、“世界最強のオタク”として、これまで名を馳せてきた。そして、11月に千葉県成田市で行われる2014年世界サンボ選手権を前に、前哨戦となるアジアサンボ選手権大会100kg超級にエントリー。アジア王者の称号を賭けて戦う大一番を前に、サンボの魅力と今大会への意気込みを語っていただいた。


Q:サンボを始められたきっかけを教えてください。

2013年のユニバーシアードで、自分はレスリングの出場権を取ることができませんでした。ユニバーシアードへの強い気持ちがあった中で、出場を諦めかけたその時、サンボ日本代表として大会に出場する機会が舞い込んできました。「これは大きなチャンスだ!」と思った僕は二つ返事で連盟に回答して、サンボに賭けることを選び、代表の座を勝ち取ることができました。

レスリングの選手たちは全員負けてしまいましたが、僕は運良く勝つことができました。そして、この大会でスポーツの楽しさを再認識したと思います。普段は敵同士のレスリングの選手たちもサンボの試合を応援してくれて、プレッシャーを感じることも無く試合にも入っていけましたし、豪快に投げた時には本当に会場も沸いてくれました。やっぱりスポーツは楽しいと思いましたね。そういったこともあって、サンボの試合に出て以降は色々な競技に取り組みたいと思うようになりました。

Q:いくつかの競技に取り組む際、どのような難しさを感じますか?

ルールの違いと、それぞれの競技にかける練習量の配分が難しいです。逆に、他の競技に取り組むことで磨ける技術もあります。例えばレスリングであればタックルや腰の重さを得られますし、柔術では組みや関節技が強くなります。それぞれの競技から学ぶことも多いですが、ひとつひとつの練習に割く時間が限られているため、そのコントロールが最も悩む部分です。


Q:サンボは世界最強の格闘技とも呼ばれます。この点についてはどのように思われますか?

その通りだと思います。サンボは、レスリングと柔道と柔術が合わさった競技で、様々な要素を含んでいます。そのため、投げを得意にする選手や、タックルが強い選手、あるいは引き込んで寝技で勝負する選手など、戦い方でも多くのパターンが生まれます。その中で、自分の強みを活かすだけでなく、相手の分析も必要になる。サンボで勝つためには、相当の強さを求められます。なので、世界最強の格闘技と言っても過言ではないと思いますね。

Q:サンボで勝ち上がるために、ご自身で重要だと思う要素を教えてください。

自分は柔道、柔術、レスリングと全てを経験していますが、レスリングの経験が一番長く、バックボーンとなっています。自分の強みはタックルと、投げられない腰の重さです。これらを活かしつつ、相手の強みをいかに消せるか、潰せるかが勝負です。サンボでは、今まで自分が学んできたことを存分に活かせるので、それを念頭に置いて戦っています。

Q:今回のアジア選手権に賭ける意気込みを聞かせてください。

今大会では自分が唯一の日本代表ですので、他の選手に任せることはできません。メダルを獲得すること、これは僕の使命です。最低でも銅、もちろん最高である金を狙っていきます。

Q:“世界最強のオタク”という称号にどのような誇りを持っていますか?

まだまだ世界最強とは呼べませんが、これからもっと実力を伸ばして世界大会のタイトルを手に入れ、世界最強のオタクになりたいです。今はステップアップの時期。まずはサンボのアジア選手権で金メダルを取って、世界に繋げたいと思います。また、今は6種目のチャンピオンですが、10冠を目指して“ヴァンガリ”ます!